ハプニング!お泊り保育3

 山登りを断念して大急ぎで下山した、お泊り保育でしたが、1日目のお天気は台風の影響というより
 
梅雨のお天気だから、時折小雨が降っていましたが、自然の中で遊ぶには支障のないお天気でした。
 
でも山のお天気は急変することがあるので、たえず緊張していました。
 
夜、お部屋で子どもたちは大はしゃぎでしたが、だんだん眠りにつくことができました。
 
夜中の二時過ぎに私の枕元の携帯にメールが入りました。『夜中にごめん、家の近くが家事!』という
 家人からのメールでした。「えーっ!」思わず飛び起きました。
 
『サイレンの音がけたたましくなり、音は増えるばかりで、すごく焦げ臭く、窓から見たら煙に火の粉が見えて、
 もしかしたら幼稚園の方向かも?』というメールが続いて来たので、『家はどこ?」『住所は?』と連絡しても
 なかなか、返事が帰ってきませんでした。
 
しばらくして『幼稚園ではない。通行止めでよく分からない」という連絡でした。
おより昼間の緊張の上に、火事騒動ですから、睡魔が吹っ飛んでしまいました。
 
寝ようと思うのに寝付けず、3時、4時と時間が過ぎていきました。うとうとしているうちに
なぜか若いころの思い出が走馬灯のようによみがえってきました。
 
白山登山をしたとき大雨でガスも発生し岩の陰で休んで不安な思いでいたこと、
伊豆大島では台風のため船が欠航したこと、
八幡平で台風一過の突風で飛ばされないようにみんなで木にしがみついていたこと、
夜間にハイピッチで富士登山をしで高山病になったこと、
すべて悪天候、悪コンディションでの出来事でした。
でもそれを乗り越えたことは、楽しかったことより鮮明に残っていたようです。
 
緊張が緊張を呼んだのか、ハプニングが引き起こしたのか、若いころ夢中で旅をしていたことが
つぎつぎに蘇ってきているうちに白山少年自然の家の夜が明けてきました。
 
夜明けに小鳥が目覚めるこのときを私にプレゼントするためかな~と
しばらく木を眺め鳥のさえずるに耳を傾けていました。