みんなで作るお楽しみ会

ゆり組さんはお楽しみ会に何をするか考えるために、絵本をたくさん読みました。

 日本五大昔話と言われるのは「ももたろう」「さるかに」「はなさかじい」「したきりすずめ」「かちかちやま」とされていますが、 子ども達が関心のある「三匹の子豚」「桃太郎」「一寸法師」「かちかちやま」「したきり雀」の中から多数決で決めることにしました。子ども達の1番人気は「かちかちやま」でした。

 

多くの昔話は、3回同じようなできごとが繰り返されます。それぞれのできごとは少しずつ変わり、3番目で主人公が勝利します。同じようなできごとが繰り返されることによって、クライマックスにむかって気持ちが高まっていきます。お話の流れもわかりやすく、心に残るからだと思います。

子どもたちは3番目で主人公が問題を解決することを知っていますから、安心してお話についていくことができ、最後のところで期待通りにことが運んでほっとすることが出来ます。

子どもたちはそんな中で「かちかちやま」の話の展開に1番引き込まれました。しかし、この絵本の中で、とてもショックなページがありました。それは、たぬきがおばあさんを殺して「ばあじる」を作り、おばあさんに化けて、帰ってきたおじいさんにたぬきじるだと偽って「ばあじる」を食べさせる場面です。これを劇にするのはどうかと悩みました。

大人は思わずリアルに想像してしまい惨虐と思ってしまいます。昔話は現実から切り離して、あくまでも"おはなし"は"おはなし"。それを子どもがどう受け取るかは子どもに任せることにしました。子ども達がこの話をゆり組オリジナルなものに作り上げるように、グループでお話を考えています。一場面ずつを担当し、みんなの 「かちかちやま」にするために、これから準備していきます。

 

絵本を読んで、自分のグループのお話を書きました。

おじいさんが畑に種をまきました。

たぬきが来て種を全部食べてしまいました。

 

お家でおばあさんがお餅付きをしていました。

縄で縛られているたぬきが、おばあさんにお手伝いをするから縄を外してと頼みました。たぬきはおばあちゃんを杵で叩いて逃げていきました。

 

おじいさんが茅を刈っていました。うさぎも手伝っていました。たぬきが手伝って茅を担いでいると、後ろでカチカチと言う音が聞こえました。たぬきは大火傷をしました。

 

うさぎが船を作りました。うさぎは木の船、たぬきは土の船でした。漕いでいると土の船が壊れてたぬきは海に落ちてしまいました。

 

全ページを描いてきた子もいました。グループのみんなが共同してお話を作るために、グループで助け合って小道具作りが始まりました。

卒園までの時間を数えながら、残す時間に思い出となるような時を過ごしています。