地震に負けないで頑張ろう

 
1 月 1 日に発生した能登半島地震では、能登北部を中心に大きな被害が発生しました。県内の子どもたちすべてが大きな揺れを経験し、 日々報道等で身近な地域の状況を目にして不安を抱いていることに心が痛みます。
通常の生活が戻りつつある地域でも、子どもとの関わり方や今後出てくる影響に、心のケアをしていかなければと考えています。

 

幼稚園では保護者に、地震による子どもの変化についてアンケートをしました。

たくさんの回答が寄せられ、自宅より能登に近い地域で地震にあった子ども、親が災害対応で忙しくなっている子どものなど、様々な状況が書かれていました。
一見、日常に戻ったように見えますが、時間が経った後にいろいろな影響が表れてくる可能性があると思い、今まで以上に子どもの心に寄り添っていこうと思います。

 

いしかわ総合スポーツセンターに「1.5次避難所」が開設されています。避難してきた家族が2次避難所に行く手続きのために、面倒を見ることができない子どもたちに、保育関係者が子どもの遊び場を開設しました。馬場幼稚園の先生たちも毎日、交代でボランティア活動に参加し、被害にあった子どもたちの心のケアに務めています。

遊んでいる子どもたちを見ると、何日も同じ洋服を着ているのがわかり、衣類を無償で提供するいしかわ本舗(必要なものを自由に持っていけるコーナー)を作ることにして、馬場幼稚園は肌着を担当することになりました。

保護者にお願いすると、翌日次々と献品が寄せられました

 

驚いたことに、家にあるものではなく、被災された方々のことを思い、赤ちゃんから大人(男女)のサイズの肌着を買い揃えて献品される方々がおられました。

避難所にもっていくと、災害を受けた方々が感謝しながら待って行かれたと聞きました。被災者の中には男性の高齢者が多かったので、馬場からの男性の肌着を大層喜ばれたと伺いました。

相手の立場を考えて、必要な物を準備し献品してくださった保護者の意識の高さに感動している園長です。

 

おまけ

42回目を迎える都道府県対抗の全国女子駅伝が開催されました。京都市の「たけびしスタジアム京都」をスタートし、中学生から社会人までの9人のランナーがたすきをつなぎました。

能登半島地震の被災地、石川のチームは、補欠を含めて13人のエントリー選手を変更せず予定通り大会に参加したそうです。

第一区を走ってトップでタスキを繋いだのは馬場幼稚園の卒業生の五島莉乃ちゃんでした。

彼女も実家から東京に戻る時に地震にあったそうです。

 

f:id:baba_rumiko:20240114165306j:image

47都道府県の代表選手の大集団から飛び出し、集団を置き去りにして独走しました。沿道からの「石川頑張れ」の声援が聞かれ力、トップでたすきをつなぎました。
 2年ぶりの1区区間賞に輝き、区間賞インタビューでは「応援の声が絶えずあって、走っていながら胸いっぱいでした。石川県のみなさんに少しでも走りが届いていたらうれしいです」と涙ぐむ姿が映し出されました。

石川県の人も、心配してくれる人も、それぞれが頑張っているんだと、後押しされたような気持ちになりました。

石川県を元気付けてくれた、テレビの莉乃ちゃんに精一杯の拍手を送りました。(負けん気の莉乃ちゃん、運動会でアンカー走って勝てずに泣いていた顔が蘇って来ました。)