懐かしいひととき

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7月最後の今日も暑い1日となりましたが、
私は暑い最中に珍しく車に乗らず歩いていました。

それは師歴55年記念「藤間他喜代写真展」を見にいくためでした。


先日先生より
「どの写真を見てもお父様の手あとです。ぜひ見に来てください」と案内をいただきました。


写真展会場は喫茶店でしたから、賑やかな話声が聞こえましたが、
 
写真を見ていると、そんな声が消えて、
 
シャッター音が聞こえ、そこに父がいるように感じました。


現役のまま亡くなった父の最後の仕事がこの先生の踊りの会でしたから、
 
懐かしく感慨ひとしおで自然に涙がこぼれてきました。


小さかった私もお小遣い欲しさに撮影の父のカバン持ちをしていましたから、
 
踊りを見ながらいつの間にか踊りのシャッターチャンスを覚えていました。

 
昭和の最初のころは白黒写真がほとんどでしたから、
 
父はいつも家の暗室で作業し写真を仕上げていました。
 
 
飾ってある写真の中に白黒写真を見つけた時は、若い日の父にであったような気持ちになりました。

『懐かしい父の写真だ。このチャンスだ』
 
父のシャッターチャンスを思い出した、その動きも目に浮かびました。

父との思い出にひたりながら帰り道もひたすら歩きました。

不思議なことに炎天下が苦痛どころか、時折吹く風が涼しく幸せな気分になりました。


歩く途中で果物を見つけ、果物好きな父を思い

「奮発しちゃおう!」


さくらんぼと大玉の桃を買いました。


ちょっぴり心がウエットになりましたが、それ以上に幸せな日となりました。