稲刈りで学ぶこと

猛暑に台風と大変な夏でしたが、子どもたちがボランティアの方々と田植えをして、虫送りをした田んぼが実りの時を迎えたと連絡があり、さっそく年長組が稲刈りに出かけました。

田んぼの入り口で見かけたのはぼこぼこになった土でした。イノシシがミミズを探して掘り返した跡でした。上の方の田んぼはイノシシのは被害が酷く、栽培を取りやめたそうです。

ボランティアの人が子どもたちの田んぼにイノシシが入れないように田んぼの周りに電線を張って侵入を防いだそうで、被害はなく稲穂が頭を垂らして実りを知らせていました。

 

イノシシがお米の美味しさを覚えて、実った時に来て食べるそうです。イノシシ被害が広がらないために、人間もあの手この手で対応する必要があることを教えてもらいました。

早速子どもたちは軍手の準備を始めましたが、裏表のはっきりしない軍手に四苦八苦していました。

 

ボランティアの方に鎌の使い方を教えてもらいちょっと緊張した表情になりました。

 

最初は鎌をゴシゴシ動かすことが難しかった子どもたちも2回3回と繰り返すことで、手伝いがなくても刈ることができるようになりました。

 

刈った稲を4束まとめて縛って天日干しの準備をしました。刈り取った直後の籾の水分は20~30パーセントとかなり多く、水分が多い籾はそのままにしておくと、腐ったり、変な臭いがしたり、カビが生えたり、芽が出たりしてしまい、お米の品質が悪くなるそうです。
そのため、刈り取った稲は早いうちに「はさがけ」をして、籾の水分量を減らす必要があるそうです。

「はさがけ」は、刈り取った稲を水田から空気中に持ち上げ、日光と風によって乾燥することで乾燥効率を上げることを教えてもらいました。
乾燥の仕方も、 乾燥機で火力乾燥させる方法(機械乾燥)と、稲を稲架(はさ)と呼ばれる横木に吊るし、お日様の 力で乾燥させる方法(天日干し)があり、私たちは子どもたちに自然の力で乾燥させて収穫できることを教えたいと思います。



みんなで田んぼの刈り入れ作業を終え、乾燥したら昔ながらの農機具で脱穀作業をします。

 

おまけ

稲刈りの終わった田んぼをこれから耕し、稲の刈り残した根っこは土の肥料なるそうです。 根が、枯れて沢山の栄養分になるので肥料を使っていない自然農法は自然の営みに即して行わていることに改めて感動している園長です。

 

「かさかけ」は、日照りを考て途中で稲をかけ直したり、風が強い時は窓を開けて、風通しをよくするそうです。

 

田んぼの周りに水が残っているのはヤゴ、アカラ、ミミズ、ホタルの卵、カエルの卵なとが生息するためだそうです

 

子どもの素朴な質問にボランティアの方が教えてくれることは、自然との共存する為に守り続けこと.次の時代に伝えて行かなければならないことを強く感じました。