あちこちでどろんこ遊びが広がっていました。
築山の網の上に座ったS君がどろんこ遊びをじっと見ていました。S君が見ているのは、お友だちの足元でした。
しばらくすると、どろんこの中を歩くお友だちの姿を見ていたS君が、足を抱えて下を向いていました。
S君のそばに友だちがやってきました。
友だちがS君のほっぺをツンツン
最初、S君はなんの反応もしなかったけど、もう一回ほっぺをツンツン。するとS君が顔を上げてにっこりしました。
S君がお友だちのツンツンで気持ちを切り替えて立ち上がりましたが、もうお友だちは他に行ってしまいました。
お友だちのところに行くには地面がドロドロ
遠回りをして、マルチパネルの上を歩いて
乾いた土の上を歩いて
歩いて、歩いて
やっとお友だちの近くにきましたが、そこはドロドロ
みんなの後ろに立ってみんなを見ながら
S君が足元の土を取っては落とし
手に集めたり落としたりを繰り返して
土のついた手をパンパンと叩いて払いました。(今日はここまでと言っているかのようにS君の顔は誇らしく見えました。
(どろんこが苦手なS君はお友だちの遊ぶ姿を見ながら、自分で挑戦して、納得いくことを見つけ、一歩ふみ出す姿を私は感動しながらずっと追い続けました。)
遊びは学び。
うまくいく時もいかない時も自分で挑戦したり切り替えたり、納得したりする時間を幼稚園ではしっかり保障していきたいと思います。