素敵なこと

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私が大学を卒業して最初に勤めたところのパンフレットです。55年前にこの保育に魅せられ、今も私はこの保育を原点として保育をしています。

 

この施設も歴史の流れの中で、合併されてしまいましたが、私の中ではナースリーの保育が大切な宝として今も残っており、当時のパンフレットも大切に残しています。

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ナースリースクールとは幼稚園入園の前の2歳から3歳児までの子どものための教育施設で、ナースリーとは「子ども部屋」という意味です。当時はまだ2年保育が主流の時代でしたから、3年保育のナースリーには教育熱心な家庭の子どもたちが、金沢市内のあちこちから集まってきました。

保育時間は8時半~11時40分という今では考えられない時間で、延長も預かりもバス送迎もなく、1年だけの保育でした。
今は、子どもたちも保護者もほとんど忘れておられますが、昔の面影を残す子どもたちを見かけることがあり、当時を思い出して懐かしさに浸ることがあります。

最初に教えた子は59歳ぐらいになっているとおもいます。教師にとって最高に嬉しいのは教え子に出会うことは勿論ですが、風の便りで子どもたちの活躍を知ることも幸せで、私の励みにもなります。

 

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先日、コロナで延期していた歯科検診を行いました。私はいつもより緊張し、朝から心がざわついていました。それは担当してくれるY先生が、ずっと以前の教え子だということです。歯科医になられたYちゃんと何十年ぶりのひょんな出会いがありました。しっかり者でお歌が上手で、クリスマスにはマリヤさん役をしたYちゃん、いろんなことを思いだし、タイムスリップした気分になりました。

その先生が幼稚園に来てくれるから、私の心がざわついていたのです。

 

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Y先生が一人ひとりの子どもに丁寧に声をかけ、安心して診察を受けれるような雰囲気づくりをされ、子どもたちも「楽しかったよ」という診察を初めて目にして感動していました。

 

玄関で出迎えたYちゃんに「先生疲れてるんじゃないの?」と言われ、はっとして鏡を見てしまいました。教え子にそんなことを見透かされるようじゃ、まだまだ修行がたりない!と身を引き締めましたが、どう頑張っても成長する子どもたちと同じスピードで頑張れなくなったなぁと弱気になっている園長です。