ゆり組の子どもたちに、『スポーツフェステバル』で何をしたいと聞くと、「かけっこ」「パラバルーン」「崖のぼり」「よさこい」「リレー」「パン食い」と言う意見が出ました。そこで一つ一つやって見ることにしました。
「リレーってどんなこと」と聞くと返事が返って来なかったので、映像でリレーを見ることにしました。
映像を見ると「同じ色の洋服を着ている」「バトンが洋服の色とおんなじ」「バトンを片手で渡す」と発見しました。
そこで同じ色の洋服の人がグループになり、マジックやボンドをバトン代わりにもって走りました。バトンもどきを友だちに渡すリレーを、していると、走るの苦手の子にも笑顔が見られました。
ところがグループの中で一人の子が二回走ったので一番最後になってしまいました。でも、最後に走った子が、みんなが応援してくれたのが嬉しかったと言ったので、二回戦には他のグループから、1人三回走るという意見が出てきました。
勿論、3回ずつ走ったグループは一番最後でしたが、子どもたちは勝ち負けより、みんなで走ったり、応援することが楽しいようでした。
卯辰山でゼッケンを着て
嬉しそうにゼッケンをつけましたが、色だけ気にして、ゼッケンについている数字のことや、グループの人数や、数字の順番には全く関心がありませんでした。その上、走ってきても次の人にタッチしないで、座ってしまうので、次の人がいつ走るか、分からず困っていました。
何回かやっているうちに、タッチすることで誰が走ったらいいのか、分かるようになりました。しかし、グループの人数が4人グループと7人グループが対決しているので、大人から見れば走る前から勝敗が決まっているように思うのですが、子どもたちからは負ける事が悔しいとか、おかしいとか言う声は聞かれませんでした。こちらから提案するのを我慢して見ていると、勝敗にこだわらず、走っている子も、待っている子も満足しているようでした。
子どもたちは大人たちに教えられてやるより、不都合が起こると、そこで考え、解決しながら楽しんでいるようでした。
例え、大人たちから見て、不合理であっても、子どもが楽しんでいる中に豊かな発想や発見があることを信じて見ていこうと思います。