馬場幼稚園の園庭にはソメイヨシノ、十月桜、兼六園菊桜、枝垂れ桜、モクレン、紅葉、梅、グミ、どんぐりの木(名前分からない)クルミの木が植えられています。
全て、小さい苗木を植えたのが30年前で、今は大木になっています。


ツリーハウスの近くのソメイヨシノは70~80年の老木です。幼稚園の新園舎を建てる時も、この桜をシンボルとして園舎建築を考えました。建てた年は園庭の土が良かったのか、地面が柔らかくなり、根を伸ばしやすかったのか驚くほど木が大きくなりました。しかし、2~3年経っても花の色が薄く、お花も少な目でした。その上、玄関に張り出した枝が枯れているのが気になっていました。そんな折に前にお世話になった造園技能士の方が偶然通りがかられ、弱っている桜を心配されました。老木の桜が哀れで桜の選定を直ぐに頼みました。(老いが重なって見えた園長です)
桜の木は枝と反対に根を張っているそうです。枯れたのはツリーハウスの下にコンクリーが張られているのが原因だそうです。



100歳までこの木を生かしてほしいとお願いしました。
木の皮が白くなっているのが弱っていることを表しているようです。桜だけでなくすべての木を見てもらい選定をしてもらいましたが、大きなクレーンの音に近所の方々が『家の庭に張り出している枝を切ってほしい』『家は花見をしたいので切らないでほしい』と言われたのに、庭師の方がすべて対応してくれ、最後に消毒もしてくれました。(近所と仲良くする事が大事ですから)



弱った木の枝と子ども達が使えるものに分けて残してくれました。
十月桜も少しずつ弱ったところがありました。この木も枝の反対に伸びている根が納屋の下になっているのが原因でした。そのうえ二本の桜がくっついているとどちらかが枯れるそうです。今切るのはかわいそうなので重なっている枝を落としてもらいました。
園庭の隅ってこに、いらないものを置く場所になっているところがあり、そこに梅の木が植えられています。そこは誰にも見てもらわない所でしたが、今年びっくりするくらい木が大きくなっています。梅の実もたくさんなっていました。
梅の木はちょっと過酷な環境の方が「自分でがんばろうとする」そうです。(生きる力を持っている木のように思います。誰にも見られない孤独の中で人知れず生きるのは可哀想たから、直ぐに周りを片付けみんなが愛でる場にしました)
桜は丁寧に優しく付き合っていく木で、幼稚園で泥んこ遊びや、ダイナミックシワー遊びをしている子どもの姿を見ていた庭師の方が『最高に良い環境』と絶賛されました。




そこで木に負担をかけないように大型遊具を移動しました、(うちは稼働式です)




みんなでお庭の点検をしました。



泥んこになっているもの、使われていなかったもの、壊れているものを種別して、片付けるお仕事をしました。
幼稚園では思いっ切り遊ぶことと同じくらい、みんなが幼稚園のために働くお仕事を大事にしています。子どもはもちろんお家の人も「一人一役」のお仕事を担ってくれています。
木のいろんな接し方を聞きながら、桜のように思いっきり愛し、梅のように自分で生きる力をつけ、モクレンのように伸び過ぎた枝を切って手入れをするのは、子育てに通じることがたくさんあると思いました。
おまけ


小さい時から自分の玩具は自分で片付けています(まだ遊びながらですが、これが大事ですね)